広報立ち上げを効率的に行うためのタスクリスト ——立ち上げ準備〜プレスリリース配信・記者会見の実務まで

DearMedia
2021.11.24
こんにちは、ディアメディアの鶴見です。
ディアメディアでは普段、広報部門の立ち上げ、広報担当者の育成、経営戦略に基づいた広報戦略の策定のサポートをさせてもらっています。その中で、広報部門の立ち上げは「この順番に進めるとスムーズ」と思うことや、「これをやってみるととうまく進む」と実践していることを、タスクリストとしてまとめてみました。
また、それらを実行するために、やり方のヒントも一緒に記してみました。
記事の前半では、そうした広報立ち上げ〜戦略立案でやることを、
記事の後半では、未経験広報担当者さんによく聞かれる、実務の中でやることを、順番に紹介していきます。
■この記事はこんな方におすすめ
- 広報担当者になったけれど、何をしていいか分からず困っている方
- どんな手順で広報部門の立ち上げをしたら良いか知りたい方
- スピーディに効果的な広報立ち上げをしたい方
- 広報担当者がどんな実務を行うか、ヒントが欲しい方
■この記事で紹介している内容
- 広報部門立ち上げ事前準備のタスクリスト
- 広報PR戦略立案のタスクリスト
- プレスリリース(配信前・配信時・配信後)のタスクリスト
- ファクトブック作成のタスクリスト
- 記者会見(事前準備・当日・後日)のタスクリスト
- 広報担当者が日常的にやることのタスクリスト
それでは、ひとつずつ紹介していきます。
■広報部門立ち上げの事前準備
- 会社の現状・現在地、今後向かう方向を正しく把握する
- 代表者や役員陣とコミュニケーションを取る
- ビジョン・ミッション・バリューをインプットする
- 採用ページなどをチェックする
- 会社の経営課題を知る
- 代表者や役員陣に聞く
- 現場メンバーや部門リーダーに聞く
- 広報部門がどんな課題解決の役割を担うか、代表者と擦り合わせる
- 代表者や役員陣と相談する
- 広報部門について調査する
- 他社の広報が何をやっているのかを調べてみる、聞いてみる
- 「広報として成功している会社はどこだと思うか?」社長や経営陣にヒアリングして、その分析をしてみる
- 「〇〇社みたいになりたい!」と目標にする企業があれば、広報立ち上げの時に何をしたのか調べてみる
- (何がニュースになるかを知る)
■広報PR戦略立案
- 自社の現状(できれば市況も)を整理する
- 想定されるKGI・KPIに必要そうな、現時点での数値データを取得する
- 強み弱みを書き出すなど、SWOT分析などを活用する
- 競合他社を調べる
- 現状と目標の「差分」を明確にする(それがどうしたら縮まるのかまで考えられるとGOOD!)
- KPI・KGIを決める(参照:もう迷わない!広報担当者のKPI・KGIのたて方と3つのポイント)
- なりたい姿(ゴール)を決めて、可視化する
- 世の中に「どのような認知をされたいか」を経営層にヒアリングする
- その認知がされる状態にになったら「具体的に」どんなことが起こるのかを想像する
- 定量&定性で設定する(なるべく解像度を高くし、なりたい姿と実際に行っていることが齟齬のないようにする)
- アクションKPIの設定をする
- 情報を届けたい相手(ターゲット)を決める
- ペルソナシートを活用してみる
- ターゲットから見られたい姿を決める
- 関連キーワードをたくさんあげてみる
- タグライン作成してみる
- 露出を狙うメディアを決める
- カスタマージャーニーマップを活用する
- コンテンツの方向性を決める
- マンダラチャートを活用してネタ出しをしてみる
- メディアリスト作成する
- 過去の報道をチェックする
- 競合他社の掲載状況をチェックする
- いつ何が起こるか年間スケジュールを把握する
- 社長や役員陣に聞く
- 各部に確認する
- 定例ミーティングに参加する
- 世の中のイベントごとや時流を把握する
- クリスマスなど一般的な世の中のイベントや動きを把握する
- 選挙などその時々で起こることを把握する
- 世の中でどんなことが今話題になっているか把握し続ける
さて、ここからは後半。
主要な広報実務のタスクリストを紹介していきます。
■プレスリリース(配信前)
- ドラフトを作成する
- ネタの決定
- ターゲットメディアの決定
- [HP等]ランディングページの作成
- 問い合わせ先の確認
- リリース文書作成
- 画像素材等の作成
- 社内チェック
- メディアアプローチする
- 掲載を狙う媒体記者さんへ連絡
- 取材日程調整
- 反応・フィードバックを元にリリース文章修正
- 取材対応する (参照:広報PR担当者が取材依頼時にやるべきことリスト(事前準備〜取材後まで) )
- 取材同席
- 配信日程調整
- 内容確認
- 配信の準備をする
- 配信日時の確定
- リリース文章の完成
- 挿入素材の完成
- [HP]最新情報に更新
- [HP]ランディングページ完成
- 社内告知(拡散依頼)
- メール文面作成(リリース受付窓口用)
- コンタクトしていた記者への日時決定の個別連絡
- [HP]リリース下書き投稿・公開予約
- [配信サービス]下書き・配信予約
- 公式SNS投稿文面作成
- 公式SNS予約投稿
- 個人SNS投稿文面作成
- 個人SNS予約投稿
■プレスリリース(配信時)
- [HP]公開
- [配信サービス]配信
- SNS拡散
プレスリリース(配信後)
- 取材記者さんへ公開連絡
- 重点メディアの記者さん、やりとりしている方への公開連絡
- 受付窓口に個人メールから公開連絡
- 掲載リストを作成・更新する
- 記事になるかどうかのチェック(1weekは毎日)
- Googleニュースタブ(期間指定)
- Googleアラート
- SNS言及チェック
■ファクトブック作成
- ファクトブックに盛り込む内容を決める
- そのために必要なデータを集める
- 営業資料を取得する
- 採用資料を取得する
- イベント登壇資料を取得する
- ロゴを用意する
- 写真や図表を用意する
- 資料骨子を作成する
- 取得したデータや資料をもとに肉付けしていく
- 必要に応じて、画像や図形を作成する
- 報道関係者にお渡しする
- 定期的に情報更新をしていく
■記者会見(事前)
- 会見内容を決定する
- 会見日時を決定する
- 会場を決める
- 下見する
- 予約する
- 図面手配する
- ターゲットメディアを決める
- 目標を決める
- 関係者を決める
- 登壇者を決める
- 司会者を決める
- その他スタッフを決める
- スケジュールを確保する
- 全体スケジュールを決める
- WBSを活用する
- 運営マニュアルを作成する
- メディア誘致文を作成する
- プレスリリースを作成する
- 登壇資料を作成する
- 同梱品・資料を用意する
- 必要機材を手配する
- FAQ(想定問答集)を作成する
- メディア誘致する
- 知り合いの記者さんがいれば直接アプローチ
- 新規で個別にアプローチ
- 関係者限定で一斉配信する
- メディア関係者の出欠確認をする
- リハーサルを実施する
■記者会見(当日)
- 会場セッティングする
- 会見を実施する
- プレスリリースを配信する
- 必要に応じて取材セッティングする
■記者会見(事後)
- 来場してくれた記者にお礼連絡する
- 必要に応じて掲載フォローする
■日常的にやること
- 情報をキャッチアップする
- 事業部の定例ミーティングに参加する
- 経営会議に参加する
- メンバーと雑談する
- 他社の露出をウォッチする
- 新規メディアアプローチをする
- 関係性を構築する
- ネタを作る
いかがでしたでしょうか。
下準備から実務までをザッとまとめているので、「もうお腹いっぱいだよー!」と思っている方が多いかもしれません。何を隠そう、書いている私は半ば息切れ状態です(笑)
長い長いリスト記事を、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
(※実務の部分は細かすぎて紹介しきれない部分もあったり、別途詳しく説明が必要な場所もあったりするので、随時アップデートや別途紹介していきます。)
広報活動には「これが絶対に正解!」というものはありません。
今回紹介したものは、あくまでもやり方・手順の一つですが、この記事を読んでくださっている方の、広報活動のヒントになったり、手助けになる部分があれば嬉しいなと思っています。
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