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現役記者の記事の作り方に学ぶ、広報担当者が持つべき3つの視点

ディアメディアでは、「あの会社、広報に強いね」 と言われるPR思考と手法を学ぶ、ワンランク上の広報担当者向け講座『コンテンツデザインマスター+プロ講座』を開講しています。

講座の5回目では、現役記者によるスペシャル講座を用意しています。

第一期のスペシャル講師としてお呼びしたのは、現在某メディアでエディターを務めながら、ライターとしても活躍されている鳴海 淳義(Blog @narumi)さん。

これまでも、現在も、数々の反響を呼ぶ記事を世に送り出している鳴海さんに講座でお話いただいたのは、「面白い記事のつくりかた」「メディア記者との関係のつくりかた」を中心とした、コンテンツ制作ノウハウの数々…。

今回のブログでは、盛りだくさんだった講座内容の中から、面白い記事のつくりかたを通して学んだ広報担当者が持つべき視点を、まとめて紹介していきます。

 

【学び①】「新しい」を追求しすぎない

鳴海さんが面白いコンテンツを制作する上で、一番大事にしていて、人にもよくアドバイスするのは、「『新しい』を追求しすぎないこと」だそうです。

鳴海さん:

面白い記事とか良い記事ってその定義はいろいろですが、仮に「多くの人の興味を引くコンテンツ」と捉えるならば、「新しさ」を追求しすぎないほうがいいよねっていうのはずっと前から言っています。

要はふつーの内容ほど読まれるんですよ。当たり前ですが。

本当に新しいものって人は理解できないし、ましてやシェアなんてできないです。なにがなんだかわからないので。ライターの自己満足に置いてきぼりです。

多くの場合、新しすぎるものをみたときの反応は、単にスルーされるか、よくて拒否反応です。拒否反応はまだマシで、だいたいは目にも止まりません。「自分とは無関係だ」と思われるのですーっと流れていくんです。

あとは新しいものを探しているうちに、あまりにニッチな対象に迷い込んでいることもよくあるので注意です。まだ誰も知らないものを掘り起こしてたくさんの人に知ってほしいという欲求は、我々は皆持ってるんですが、それを求め過ぎると確実に滑ります。

【広報担当者として留意すべきこと、その①】
新しさばかりにフォーカスして、伝わらない広報PRにしてしまっていないか?

広報PR担当者は、広報PRに意気込むがゆえに、自社愛が強すぎるがゆえに、「自社の商品・サービスの新しさを伝えたい!そして、そのスゴさをみんなに理解してもらいたい!」となりがちです。そうなると、新しさを最高のセールスポイントにしてしまいたくなるのですが、それは大きな勘違い。

「自分の周りの当たり前」も、違う環境にいる他人にとっては「新しさ」です。

会社の中にいると、いつも自分の周りにある情報が無意識的に「当たり前」になってしまい、知らず知らずのうちにみんな知っているような錯覚に陥っていることって、ないでしょうか。

例えば、業界用語をプレスリリースで使ってしまう。これもまた、新しさを訴求しているのと同じことだと思います。

新しさを訴求したために、良さが全く伝わらない、理解されない。
その結果、情報を届けるべき人に届けられない。

情報の流通を良くできないのは、広報PRとして致命的…!

そうならないためにも、「新しさ」には、注意が必要ですね。

 

【学び②】面白い・読まれる記事には方程式がある

鳴海さん曰く、面白い、読まれる記事には方程式があり、この方程式を使って、これまで多くの名記事を生み出してきたそう。

みなさんは、こちらの記事を読んだことがありますか?

▼サイゼリヤには極秘の“高級ワインリスト”がある
http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/2069

この記事によって、巷に「サイゼ飲み」が広まったと言っても過言ではない、鳴海さんの名記事の一つです。

しかもすごいのが、記事読者の反応数。

Twitterでは約4,000ツイート、Facebookでのシェア数はなんと33,000!!

すごい数字です。

 

鳴海さん :

新しさを追求しすぎないと言いましたが、じゃあどうすればいいか。一番カンタンなのは、誰もが知ってることと絡めればいいんです。読者が共通して持っている既視感、要は“あるある”ネタのようなものは鉄板です。

例えばネットでシェアされているものにはそれなりの方程式があります。

それを、

(知っている人の数)×(意外な切り口)=シェア

としましょう。

▼ペリーがパワポで提案書を持ってきたら(デジタルリマスター版) :: デイリーポータルZ
https://dailyportalz.jp/kiji/170810200378

▼市長って本当にシムシティが上手いの? 千葉市長とガチンコ勝負してみた | オモコロ
https://omocoro.jp/kiji/62020/

 

これ、どちらも僕が大好きな記事なんですけど、発想は似ていると思います。

「ペリーの開国の提案×パワポ」「シムシティ×リアルな市長」。

それなりにみんなが知っているものを題材に、“こうひねったらどうなる?”を見せてくれています。
だから笑うポイントを理解できるし、なんならタイトルを見た時点で中身の面白さを予想できます。

ネットで多くの人にシェアされている記事は共通認識、既視感、あるあるを上手く料理しているものがほとんど。これはひとつのヒントだと思います。

 

▼最近のスタートアップの記事、サムネ画像がアー写感すごい説
https://www.buzzfeed.com/jp/narumi/a-sha

 

この記事もそうかもしれません。

ややニッチなテーマですが、特定のカテゴリの人は「最近こういうの多いよな〜」と薄々思っていたはず。だから反応してしまうんです。

「サイゼリヤには極秘の“高級ワインリスト”がある」はもっとわかりやすいです。

「みんなが知っている」「安い」サイゼリヤの記事に、「極秘」「高級」なんて意外なキーワードを目にしたら、記事をクリックしたくなりませんか?

そのテーマや対象を知っている人の数が多ければ多いほど、興味を持ってくれる人が多くなるということなので、加えて意外性が高くて、視点がユニークであればあるほど、深く刺さり、ひとこと言いたくなります。

もちろん、ここで話している「みんなの共通認識」というのは何もチェーン店のことだけではなく、読者のみなさんが静かに抱えている不満、課題、言いたいこと、そういったものも含まれます。BtoCビジネスだけではなく、BtoBにも活かせるチャンスは当然あります。

先に話した新しさを追求するのもいいですが、すでにあるものを料理する視点を磨くと再現性が高まります。何がなんでも広い“面”を取りに行く必要はないですが、頭の片隅には置いておいたほうがいいと思います。

 

【広報担当者として留意すべきこと、その②】
メディアの先に、情報を伝えることでハッピーになる読者はどれだけいるか?
その読者のために、伝えたい情報を「伝わる」ようにするための視点があるか?

この方程式を知って、「なるほど!」と勉強になったのと同時に、鳴海さんの「知っている人」という表現の裏には、「その情報を求めている読者」という言葉が隠れていると感じました。

メディアの方は、どこまでも読者のことを考えていらっしゃるんですね。

広報PRの世界にいると、「影響力のあるメディアなら掲載されるのはどこでもいい」とか「掲載されたメディアの数が重要」なんて話を耳にしますが、これはメディアの先にいる読者のことを全く考えていないことだと思います。
もちろん記者さんやメディアのことも頭に無い。
とても一方的な広報PRで、本質的では無いですね。

そして、伝わるようにするために、鳴海さんの言葉通りの「意外性」はもちろんのこと、広報PRする際に重要とされる「社会性」「季節性」「実利性」などがポイントになってくるなと思います。

ちなみに、私がいつもクライアントのプレスリリース添削の際に気をつけて見ていることは、

  • リリースに興味をもつ読者のことを読んだ時に想像できるか
  • その読者の課題や困難を解決できると思えるか
  • なぜ今必要なのか言えるか

です。

【学び③】良い記事は2度クリックされる

最近はコンテンツ制作において、「2度クリックされる記事」を目指して執筆と編集をされるそうです。

鳴海さん:

どんな記事であっても、「その記事に興味がある」という動機でクリックされます。これが1回目のクリックです。

その次に、読んでみてつまらなかったり期待はずれだったりしたらもうその画面は閉じられますが、「面白かった!勉強になった!」という記事であれば、シェアボタンが押されるかもしれません。

シェア先は、自分のSNSアカウントだったり、会社のSlackグループだったりとさまざまですが、良い記事であればシェアという“2回目のクリック”が期待できます。やはりコンテンツをつくるからには、この2回目のクリックを目指したいものです。

どんな人が記事のどの部分に反応するか、”スルーできないか”を、あらかじめ考えて仕込んでおいたり、最初からシェアさせたい属性を想定して、巻き込んでいくような企画の立て方もよくやっています。

最近は企業が出すプレスリリースも、同じような考え方のもと作られているなと感じることが多いです。

注意深く見てみると、プレスリリースにもトレンドがあるので面白いです。

個人的にシェア以上に重視にしているのが、記事で紹介されているものを実際に買ってみた、あるいは紹介されていた場所に行ってみた、という読後の行動です。これはなかなか計測が難しいですが、シェアも含めて読者の行動を促すコンテンツ制作を目指して、工夫を重ね、事例を積み上げています。

 

【広報担当者として留意すべきこと、その③】
情報が届いたその先の一歩までサポートできているか

どんな製品やサービスであっても「誰かの、何かを、よくしたい。幸せにしたい。」というものだと思います。本当によくするためには、その誰かに情報が伝わることで、実際に行動を変えてもらわなければ、情報が届いただけでは不十分。

情報が届いたその先の一歩まで後押しできてこそ、広報PRの意味があるのかなと思います。

情報を届けるだけで満足せず、その先にある行動までサポートできる広報PRを実行するためにはどうすべきか、じっくり考えて施策を実施していきたいですね。

そうすれば、情報を受け取った消費者がハッピーになり、情報を届けたメディアの方もハッピーになり、それが巡って会社に売上げとして反映されるので、会社も自分もハッピーになる。こうして、三方良しの広報PRに繋がっていくのではないかと思います。

 

こちらの講義が行われた、

「あの会社、広報に強いね」 と言われるPR思考と手法を学ぶ、ワンランク上の広報担当者向け講座『コンテンツデザイン マスター+プロ講座』ご興味のある方は、お問い合わせフォームから、お気軽にお問合せください♪

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